ランプの宿
10月31日(土)
晴れ
9時45分 ゆっくりと出発する。
気温は低いが、しっかり着こんでいるので寒くはない。
電熱グローブがとても暖かく、久しぶりの単車での旅に心ときめく。
中仙道は観光シーズンらしく車が多くて走りづらいが、所々色付いた紅葉を楽しみながらまったりと車の流れに乗ってクルージングする。
ノンストップでいつものお気に入りの道の駅まで走る。
この駅で必ず頂く大好きなごへい餅。これをお昼ご飯にする。
本当に私好みで美味しい。
数年前に途中で引き返してしまった峠へ向かう。
橋の上から景色を眺めようとマシンを停めると、列車が来た‼️
これまたなんともラッキー。
来てみたかった久野川峠。
地元の方もほとんど通らない、なんとも言えぬ峠らしい峠だ。
たまらない
その峠を下り集落に降りたら、そこからまた細い山道を登り、たどり着いた竹原峠。
こんな峠は大好きだ。
竹原峠を越えるといつもの街道へ出た。
先週立ち寄ったらお休みだったが、今日は営業していてお土産を物色する。
相変わらず素敵な昔ながらのドライブインだ。
この様なドライブインが次々に廃業するなか、頑張っているので応援したくなる。
そして今日の宿へと素敵な渓谷を上って行く。
突然目の前に現れた高樽の滝。
なんとも吸い込まれるような滝だった。
こんな山道をどんどん登って行く。
やっとたどり着いたランプの宿。
たまらない。
入口にあった湧水でキンキンに冷えた手動販売機。
勝手に飲んで、精算は翌朝の自己申告らしい。
なんともおおらかな宿だ‼️
しかも金額が全く良心的。
薪ストーブにはすでに火が入っており、天井にびっしりと吊り下げられたランプがたまらない。
味のあるお部屋。
電気は自家発電なので、コンセントがない。
なのでこたつは嬉しい豆タンだ。
他にまだ誰もお客さんが来ておらず、一番風呂をゆっくり頂く。
楽しみな晩御飯。
山に住む私にはどれも珍しい物ではないが、山の宿はこの様な料理が最高に嬉しい。
岩魚の塩焼きに岩魚の刺身、それに岩魚の竜田揚げにトドメは岩魚の骨酒。
蜂の子やらキノコ鍋にドでかいワラジごへい餅‼️
最後に山の幸の天ぷらがてんこ盛り。
おじさんにはもうお腹一杯で大変だった。
ご飯が終わるとロビーで主人によるランプの着け方の講習だ。
この宿は10時に自家発電が止まるので電気が消える。
そこからは廊下も部屋もランプの明かりのみになる。
そのランプを自分で着けて部屋まで持っていくのだ。
しかも火打ち石を使って火種を作り、それでマッチに火を着ける。
ランプは珍しくはないが、なんとも楽しかった。
10時に消灯。
山村の暮らしの写真集を地酒を呑みながら、ランプの灯りでじっくり読む。
そして酔いが回った頃、豆タンのこたつに足を突っ込みおやすみ。
11月1日 (日)
晴れ
朝6時に目が覚める。
気温はかなり低いが、こたつのおかげでぐっすり眠れた。
朝御飯はやはり山の幸で、おじさんにはこのくらいの量がちょうど良く、とっても美味しく頂いた。
他のお客さんに見送られ、愛車にまたがり出発。
名もない小さな峠を越えて、そのまま一気に帰宅した。
山の中の温泉宿、今回も本当に楽しかった。